C7 CorvetteとC6 Z06/ZR1の重量差 ZR1待望論
まもなくC7 Corvette正規輸入車の納車となるが、C7 Corvetteのカタログの重量データに注目してみた。
モデル 車輌重量 最高出力
C7 Z51 1570kg 466馬力
C6 Z06 1440kg 511馬力
C6 ZR1 1520kg 648馬力
以下はあくまでも推測としてだが、
C7 Z06 1600kg(推測)625馬力
C7 ZR1 1600kg(推測)700馬力
*C7 Z51は7速M/T仕様、最高出力はJIS net表示。
以上の通り、C7 Z51はC6 Z06より130kg重く、ZR1と比較しても50kg重い。
最高出力はC6 Z06より45馬力少なく、ZR1よりは180馬力少ない。
カッチリとした走行感で、乗り易さと安定性は進化したが、Z06/ZR1との比較では、速さはやや物足りないのではと思う。
次期C7 Z06に期待しているが、Z06に搭載されるLT4が625馬力では、更に本命として700+馬力のLT5の登場を望みたい。
因みにC7 ZR1がLT5 700+馬力で登場した場合でも、1600kgの車輌重量となると、C6 ZR1よりパワーWtレシオが若干劣る。
C7 ZR1がニュルで7分00秒台を目指すには、より大きな排気量427プラス一回り大きな加給機でフラットなトルクと出力特性、加えてエアロダイナミックに優れたアンダーボデー形状と専用タイヤ等で、より大きなトラクションを得る事が不可欠だろう。
またC7 ZR1には、専用フロントフェンダーと専用フロントバンパー、熱気排出に優れた専用Hood、より洗練されたエアロパーツ等も期待したい。
さてC7 Corvetteは全車アルミフレームとなったが、C6の鉄フレームとの比較で57%の剛性アップと発表された。またC6 Z06/ZR1のアルミフレームとの比較では、約60%の剛性アップとの記事もあった。
ここで注目したいのは、C6の鉄フレームとアルミフレームでの剛性の比較だ。
上記の57%と60%という数値を基に考えると、実はZ06/ZR1のアルミフレーム剛性は、C6 Coupeの鉄フレームより若干だが劣った事になる。
ルーフパネルが固定式になったのもそれが理由だろう。
C7 Corvetteは全車ともアルミフレームとなり、剛性が大幅にアップしたのは歓迎だ。車輌重量の増加分は、剛性アップの為にフレーム材を分厚くしたと思われる。
GM発表のC7 Corvetteフレーム画像を見る限りでは、C6 Z06/ZR1とC7 Corvetteのフレーム形状(構成も)は非常に近く、特に説明が無ければ見分けがつかない。
極めて近いフレーム形状で、大幅に剛性をアップするには、高強度の素材を採用するか、板厚を増すかになる。当然だがコストを考慮すれば、特殊な軽合金の採用は難しい。
結論としてはハイドロフォーム工法で造られる、メインフレーム材の板厚を、剛性アップのために分厚くし、その結果100+kg程度の重量増になったと推測する。
その他の重量増の原因としては、
1)直噴エンジンに進化したが、排気量は6.2Lで基本的にはLSエンジンなので、大きな重量増とは考え難い。
2)ミッションが6速→7速も、重量的にはさほど違わないと思われる。
3)車輌サイズもほぼ同じで、タイヤ/ホイールに至っては、全く同じサイズとなのでこれも同様だ。
C6 Z06は1440kgと軽量だったが、タイヤサイズが275/325と大きかった。その為タイヤの接地圧(面圧)が少ないのが問題となった。
初期のZ06とGoodYer ランフラットタイヤ/ザックス製ショックアブソーバーの組み合わせは、率直に言って乗り難く改善を要した。
C7 Corvetteの車輌重量1570kgは、それらタイヤ面圧の問題解決にも有効だろう。
次の加給機付きのC7 Z06では、おそらく1600kg以上の車輌重量になると思われる。スーパーチャージャー単体重量+水冷式インタークーラー用ラジエター等だけで、少なくとも20〜30kg程度はある。
更に大きなタイヤとホイールサイズ(285と335)となるので、それらの重量差も大きくなるが、速さと乗り易さでは大いに期待が出来る。
因みにC6 ZR1はZ06より80kg重量が大きかったが、Z06と全く同じタイヤを装着した場合、ZR1が乗り易かった印象がある。
RE11では275/30ZR19と325/30ZR19の組み合わせ、Cupタイヤでは285/30ZR19と335/25ZR20を履いている。
次期C7 Z06もCup2で同様のサイズらしいが、C7 ZR1では335〜355/30ZR20の後輪が履ける様なリアフェンダーを期待したい。車高は専用ナックルで適正値が確保出来るが、リアフェンダーがZ06と同じでは710mm径の装着が難しいからだ。
タイヤは25扁平率より30扁平率が良い。ニュル6分57秒台を達成したPorsche918は、Cup2 325/30ZR21を装着していた。
C4〜C6で常に感じたのは、コルベットは装着するタイヤとアライメントで、乗り易さと乗り難さに大きく影響する。
タイヤモデル(銘柄)、タイヤサイズ、正確な空気圧、正確な前後車高、ピンポイント数値で調整したアライメント等が不可欠で、要するにコルベットは、タイヤとアライメントの許容範囲が狭く、それらが全て揃わなければ、良い走りは得られなかった、といえる。
最近のZR1のデータでは、タイヤはRE11で空気圧は2.1/2.0kgからマイナス5%辺りの範囲、Cup ZPでは2.2〜2.1kg、ノーマルより2cm程度までの車高ダウン、正確なピンポイント数値でのアライメント調整で好結果が得られた。
Pfadt 1 7/8"Headers装着
Pfadt製 1 7/8"Headersは予想以上に良かった。本来は1 3/4"を装着の予定だったが、予想外のPfadt社の問題で入荷遅れや欠品が多発し、急遽1 7/8"に変更になった。
結論は上記の通り、4-2-1構造の1 7/8"Headersも良かった。
もし入手出来れば、ZR1にも装着したいと考えている。
日本のGT500のV8エンジン、NASCAR(700馬力9000回転!!)でも4-2-1が主流となっているが、車重の大きい一般車では尚更だろう。
次期C7 Z06用のHeadersは、日本国内で4-2-1構造の1 7/8"サイズで製作をしたい。
2011年式ZR1ご納車と2010年式ZR1入港
外気温が15度になってきた。一昨日は雪混じりの雨だったが、ようやく春本番が近づいてきたようだ。
雪でTEST走行出来なかったZR1等のご納車が、ようやく出来るのでほっとした。
また今月初めにロングビーチを出港した、2010ZR1黒は一昨日無事に入港、来週には入荷の予定だ。