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C7 ZR1 #4 C7 ZR1待望論
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2017.05.15 Monday 09:10
C7 ZR1 待望論
Corvetteに乗り始めてから40年近くになるが、C7 ZR1がニュルブルクリンクサーキット(以下、ニュル)に自走で到着、数ラップの全開に近い走行の後、再び自走でニュルを後にして帰って行ったが、この光景を見て驚きと喜びが交差した。
更に、別の日のテストと思われるが、雪の降る中の走行や、完全Wetの悪条件下での走行シーンも公開された。
GT-R、Ferrari、Lamborghini、Porsche等、サーキット走行を前提に設計されたスポーツカーからすれば、ごく日常的な事かもしれないが、Corvetteにとっては画期的な映像だった。
つまりC6 Z06/ZR1やC7 Z06も含めて、新車に近い状態(特にサーキット用の改善や、改造が行われていない)のCorvetteで、数ラップの全開サーキット走行は難しいのが現状で、これまでC7 ZR1の様なサーキット走行シーンが公開される事は無かった。
主な原因は冷却能力不足やサ、スペンション性能だが、これらの問題点は設計段階からだと思う。
Corvetteでサーキット走行を行う事に対応する性能とコストは不要、との設計理論が強かったのではないだろうかと推測する。
当然だが、より設計の古いC3やC4が、ノーマル状態で全開サーキットを走行を行い、GT-R、Ferrari、Lamborghini、Porsche 等とタイムを競う事は出来なかった。
ニュルに関して記憶に新しいのは、2011年暮れのC6 ZR1による7分19秒を達成だが、この時の映像は1ラップのみだった。
あくまでも想像だが、トランスポーターで搬入され、万全に整備されたZR1は、数ラップのトライの中でのベストなワンラップを公開されたのだろう。最もこれはCorvetteに限らず、ニュルアタックでは当然の事ともいえるが、長年Z06/ZR1に携わってきた中でサーキット全開走行を、完全ノーマルのC6 Z06/ZR1やC7 Z06が、数ラップ行う事は難しかったのも事実だ。
反面、サスペンションを強化(具体的にはビレットナックルやスフェリカルサスを装着)し適切なタイヤ装着と、冷却能力を適正化したC7 Z06やC6 Z06/ZR1は速い。サーキットだけではなく、一般道でも速いのは周知の通りだろう。
最近ではCamaro ZL1のニュル走行映像が、ようやく公開されるようになったが、残念ながらGM本命の C7 Z06のニュルアタックの公式タイム発表や、映像は今日まで無い。
おそらくC7 Z06では、公表できるタイムに達しなかったのではと推測する。
Lamborghini Huracan Performenteが羨ましい。何よりメーカーの姿勢が違う。
C7 ZR1は初めてニュルでのテスト走行画像を、積極的に公開したCorvetteかもしれない。ラグナセカの画像も同様と思われる。
C7 ZR1が自走でサーキット入りする映像公開も、意味があるはずだ。
Active Aerodynamics機能を搭載した、C7 ZR1の発表と発売が待ち遠しい。
現時点で750馬力以上のエンジン出力と、Active Aerodynamics機能を搭載し、ニュルのタイムアタックを行う可能性のあるモデルとしては、C7 ZR1は最も有力な1台に入るだろう。